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国立新美術館「大エルミタージュ美術館展」(1)(2012/4/25~7/16)
すでに東京での展示が終わってしばらく経ってますが、
まとめておけば、いつか自分のためになるかと思いますので書いておきます。

エルミタージュ美術館は、ロシア第2の都市、サンクトペテルブルクにある美術館です。

収蔵品は300万点。

フランスのルーヴル美術館の収蔵品200万点、
アメリカのメトロポリタン美術館の収蔵品50万点を超える、世界最大数の収蔵品を持っています。

西洋美術に関する知識は、全くないに等しかったので、行っても良さがわかるかどうか非常に疑問だったのですが、
30年ぶりに日本で公開される作品もあるとのことで、ダメ元で行ってみました。

といっても、全く何も勉強しないで行くのも、もったいない話ですので、
BS日テレのぶらぶら美術館や、その他のテレビ番組で、予習だけはしていきました。

今回の展示会は、15世紀から現代にかけての西洋美術史を、体感できるほどの展示というのも売りです。

一番最初の、ティッツィアーノの「祝福するキリスト」から、
すごいなと圧倒されたのですが、数時間も美術館にいると慣れてくるんですよね。

最初に戻って見返しても、それでも圧倒された作品について、書いておきます。

まずはオランダの画家、光と影の魔術師の異名を持つ、レンブラント(1606年~1669年)。

《老婦人の肖像》レンブラント・ファン・レイン(1654年製作)エルミタージュ美術館収蔵
《老婦人の肖像》レンブラント・ファン・レイン(1654年製作)エルミタージュ美術館収蔵


この憂いをたたえた表情に、飲まれたんですよね。
私は別に、アンニュイ(倦怠感をたたえたよう)な表情が好きなわけでもないです。

バロック期の他の作品は、写実を追求しているせいか、線がが非常にはっきりしている中、
レンブラントの描く夫人は、荒っぽい筆遣いが、この夫人が生きてきた半生も、封じ込めているように感じました。


次にフランスの画家、オラース・ヴェルネ((1789年~1863年)。

《死の天使》オラース・ヴェルネ(1851年製作)エルミタージュ美術館収蔵
《死の天使》オラース・ヴェルネ(1851年製作)エルミタージュ美術館収蔵

これも、すごかったぁ・・・。

ヴェルネは、この作品を描く6年前に自身の娘と死別しているそうです。

そのため、この女性は、ヴェルネの娘がモチーフとなっており、
傍らで祈りを捧げる男性は、ヴェルネ本人だと言われているそうです。

背後から死神が娘を天へ連れて行こうとしていますが、
死神の背にある羽が、娘の背中に生えているようにも、見えてきます。

娘に降り注ぐ一条の光は、それはそれは美しいです。

必見の価値があるでしょ。これ。


次にドイツの画家、フランツ・クサファー・ヴィンターハルター

《女帝マリア・アレクサンドロヴナの肖像》フランツ・クサファー・ヴィンターハルター(1857年)
《女帝マリア・アレクサンドロヴナの肖像》フランツ・クサファー・ヴィンターハルター(1857年)

ロシア皇太子にドイツで見初められ、若干14歳で皇太妃になったマリア。
肖像画は、結婚して20年後の33歳の時だそうです。

皇太子は、マリアが病弱なのもあり、夫は不貞に明け暮れ、彼女の生涯は不幸であったと言われています。
音声解説では、彼女が身にまとう大粒真珠は、彼女が流した大粒の涙の象徴かも知れないと言っていました。

そう言われると、彼女の表情が、哀しみに満ちたものに見えてきます。

しかし、はたしてそうなのでしょうか。

彼女は、生涯に8人の子どもをもうけたそうですが、
度重なる妊娠で体調を崩し、病を悪化させて、宮廷から遠のいたとWikipediaにはあります。

しかし、ヴィンターハルターが描いたものは、哀しみだけではなかったはずです。

夫の不貞は、不幸なことかも知れませんが、
この肖像画に残された彼女を、同情の目で見ることは、失礼なことでもある気がするのです。

病弱であるかも知れませんが、可憐なそのたたずまいは気高く、なによりも美しい。


さて、長くなってきたので、国立新美術館「大エルミタージュ美術館展」(2)に続きます。

アンリ・マティスの赤い部屋に関しては、鮮烈な赤が印象的でありましたが、私の好みではないので触れません。
ピカソやルノワールに関しても、触れません。

次回はセザンヌの静物画を中心に、感じたことをまとめたいと思います。
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